インタビューの湯
日本一あったかいインタビューの湯_Vol.1
人の幸せを心から願えるようになった
人材系企業社員:佐藤 都美さん
大学生のときに教会に通うようになり、現在は人材系の会社に勤めて3年目になる都美さん。大学1年生の頃から海外事業を扱う学生団体に所属するかたわら、インターンシップにも意欲的に活動していた彼女が、なぜ信仰をもつようになったのかインタビューしました。
「何のために生きていくのか」を考えた学生時代
学生団体の活動やインターンシップなどで忙しかったと思うのですが、なぜ学生時代に様々な活動を意欲的にすることができたんですか。
なんでだろう……。自分が成長することが嬉しかった。大学1年生のはじめはどら焼き販売のアルバイトをしていて。でも、マニュアルがあって流れ作業で、自分に合っていないと思っていました。飽きるし、成長実感もないから辞めて、他にどういう働き方があるのかなと思っていたとき、人材系のインターンシップを先輩に紹介してもらいました。
色々活動しているから時間もなかったと思います。また、インターンシップを通じた成長が嬉しいと感じていたら、信仰をもつことは難しかったのではないのでしょうか。信仰をもつきっかけはなんだったんですか。
色々活動はしていたんですけど、「答え」が分からなかったんですよね。「人生、何のために生きていくのか」が分からなかったです。最初は学生団体のリーダーをやりたいと思っていたんですけど、卒業したら組織もなくなるし、そうしたらまた自分が何をしたら良いのか分からなくなるから、それに自分の人生を投資するって何か違うなと思ったんですよね。
ある程度経験して「自分、何をやりたいんだろう」ってすごく迷いました。「何をしたら良いんだろう。何が生きる目的で、何にパワーを注いだらいいのか」。もやもやしていたときに出会ったのが大学の先輩で、「聖書を学んで答えを得たよ」と言われて、「ぜひ学びたいです」と聖書を学びはじめました。
聖書を学んでみることや信仰をもつことに抵抗はなかったんですか。
抵抗感より知りたい気持ちの方が強かったです。学科が国際系で、友達に聖書を学んでみたいと言う子がいたり、留学していたときのホームステイ先の家族がクリスチャンで、礼拝に参加していたりしたので、そんなに世界中で読まれているものならどんなものなのか知ってみたいという気持ちの方が強かったです。
信仰をもったら、人の幸せを心から願えるようになった
信仰をもって変わったなと実感していることはありますか。
人の幸せを心から願えるようになって、人が喜んでいることを喜べるようになりました。元々プライドがすごく高くて、本当に善意で人のために何かをするということができなかったんです。過去は、人に良く見られたいという思いで無理に接していて、でもそれだとどこかで限界が来るから、その反動で食べまくっていました。
それでどら焼きのアルバイトだったんですね!
そういうわけではないです(笑)夜にコンビニに行ってスイーツを食べあさっていたり、友達の前ではいい顔をするけど親の前ではそうできなかったり……。
信仰生活をしてからは神様の愛を知って、無理に人のために何かをしようとしなくてもできるようになりました。自分のことを大事な存在だと分かって相手のことも分かるようになったからだと思います。
自分のことを大事な存在だと分かったというのは、具体的にどういうことですか。
聖書を通して歴史を学ぶと、今自分がいる過去には神様が何千年もの間、人々が幸せに生きられるようにと働きかけてこられたことが分かります。
今も大事にしてくださっているけれど、今まで生きてきた期間よりも、もっと長い期間神様が知らないところで働きかけてくださっていた。その過去があるのは今の自分のためなんだと思うと、そんな自分を大事にしないといけないなと感じるようになりました。視野を広げて神様の視点で自分や歴史を見ると、神様の愛のパワーを感じます。
聖書の御言葉を通して、神様がしてくださったことを認識できるから視野も広がる。そうしてこそ、自分はここまで愛されているし、この人もこんなに愛されているんだなと思えるようになったんですね。
そういう視点を忘れちゃうときもあるんですけど(笑)自分が神様の心を考えて相手にしてあげる喜びが大きいんですよね。前は枯渇していたんですけど、今は自分が相手にしてあげると、小さいことでもやったこと以上の喜びが来ます。
親御さんに対しても接し方が変わったんですか。
変わったと思います。昔は自分に余裕がなかったので、親の前だと素が出てしまって、相手のことを考えて接することができていませんでした。でも、最近は親が自分にしてくれたことを考える機会があって。「働くのって大変だな」とか。途中から片親になったけれど、でも、その環境でも不自由なく生活できるようにしてくれたことも、本当に感謝なことだなとか。何か大きなことはしてあげられないけど、でも小さなことでもそういう気持ちで親に接して感謝を伝えていこうと思っています。
「採用要件=自分」!?
このまま親御さんに送ってあげたいですね!ちなみに普段の生活では、神様を実感する機会ってありますか。
職場です。職場で人との関係性で壁にぶち当たったことがありました。どうしたら良いですかと祈ったときに、神様だったらどういうふうに接するかなと考えるようになりました。神様の心を考えて接したら、周囲から良いフィードバックを受けることが多くなりましたね。最近嬉しかったことが、他の部署から人を採用しようというときに、「あなたみたいな人を採用したい」、「あなたがいると職場が明るくなる」と言ってもらえたことがあって。私も嬉しいし、神様もきっと同じく嬉しく思ってくれているだろうなと思って、神様を感じました。
都美さんがいることがその人たちにとって嬉しい、採用要件が自分自身ってすごいなと思いました。神様の思いを感じることも職場が多いんですね。具体的なエピソードがあれば教えてください。
会議で緊張している人に「大丈夫だよ」と声をかけたり、行きづまっている人がいると相談に乗ってあげたりしています。あとは、人の良いところに目がいくようになりました。ファッションでも、性格でも、人の良いところを見つけられます。
神様を感じた一番の出来事
それは採用要件になりそう!改めて、これまでの信仰生活で神様を一番感じた出来事ってありますか。
聖書を学び始めたときの私は、他の人を信用することができない人でした。過去の経験から、人を信用しないようにしようと思っていたときがあって、神様に対してもそうでした。心から信頼して裏切られたらどうしようという思いがあって。でも、やっぱり信仰生活をしていくと、壁を乗り越えたかったから祈っていました。
「信じたいけど、信用できないです」そう祈っていたとき、家族を通して神様って本当に信じていいんだなと思えた出来事がありました。私の家庭が片親になって経済が苦しくなったのが大学受験のタイミングで、英語の資格を取らないといけないけど試験代が高くて、親としてはチャレンジさせてあげられないと悩んでいたそうです。親が同僚にその悩みを打ちあけたときに、同僚が「何言っているんだ!」と怒ったらしくて、「たった一人の娘なのに出してあげるべきじゃないか、あなたが出せないなら私が出してあげるから!!」と言ってくれたみたいなんです。神様は人を通して働かれるということを聞いていたので、この話を聞いたときに「これって神様ですか……?」と尋ねたんですけど、そうしたら自分の内側がめちゃめちゃ熱くなって、直感的に「ああ、これは神様なんだ」って思うようになりました。傍から見たらただその同僚の人がいい人だっただけでしょで終わると思うんですけど、でも私は祈っていたし、素直に信じられるところがありました。見ていないところでも助けてくれている。神様を信じても大丈夫なんだなと、神様を感じたエピソードでした。
祈っていたときに「こうやってあなたを愛していたんだよ」と教えてくださったんですね。
自分を愛し、人を愛する
都美さんにとって「あったかい」って何ですか。
心からその人のことを思うことですかね。 「あったかい」って色々あると思うんですけど、「天国はあなたの心の中にある」と言う聖句があるように、消えない温かさ、心の温かさだと思います。人に対して何かをしてあげることの根源は「思い」から始まると思います。人のことを思う、愛する心があって、それを行なってはじめて本質的な温かさが伝わると思っています。思いがこもっていないと、流れ作業で作ったどら焼きのように、温かさが相手に届かない。人に良くなってほしいと思う心が、温かい心だと思いますね。
本当の意味で人を思える理由ってなんですか。
先に神様がそうしてくださっているから。愛してくださっているからです。神様のように100%愛で行うことは簡単なことではないですけど、でも、神様がそうしてくださっている背景には、自分もそういう生き方をして本当の意味で豊かな人、幸せな人になれるようにという願いがあると思っています。
過去の自分や、「誰かに何かしてあげたいけど、自分も大変だ」と感じている人に何か伝えたいことはありますか。
まず自分を知ろうということですね。自分を大事にできないと相手も大事にできないので、自分のことを知って愛するようになろうと伝えたいです。自分を愛するためには、人の視点だけだと自分の価値が分からないので、神様の視点で自分を見て、自分の価値を知ってほしいと思います。